断面

きたいえきたいこたいのこと

Back Ground Movies

専門学校にいってた時に、メディアの授業があった。

メディア(媒介)が普段どんな使われ方をしているか、というもので、

映画を例に、登場する出来事や、モノが、その映画の中でどのような意味を持って登場し、どんな効果をはたしているか、というのを、作り手の目線で考えるという内容だった。

 

その授業で、一人ずつ前に出て、自分の選んできた映画でのメディアの効果を発表する、というのがあった。

 

持ち時間は一人5分で、自分で用意したプリントをくばり、それを使いながら発表する。

 

プレゼンするのは好きだったので、まあ、うまく説明できるだろうと思って、発表に望んだけど、本番ではいおうと思っていた事がうまく伝えられなくて、発表が終わった後も、ずーっと、なんでうまく伝えられなかったんだろう、と、ずーっと悩んでいた。

 

授業の後、興味を持ってくれた友達が、少し突っ込んだ質問をしてくれて、そのときはすらすら答えられて「あ、こーいうふうに言えばよかったのか!笑」ってなった。

 

それ以来、好きな映画を観て、この場面すきだわー、と思うたびに、「あの授業でこれを紹介するとしたら」って考えてしまう。映画を観るとだいたい、この映画ならあのシーンかな、とか思ってしまう。

 

 

人のセックスを笑うな

原作:山崎ナオコーラ 監督:井口奈己 

出演:松山ケンイチ永作博美蒼井優忍成修吾 ほか

 

メディア:タバコとピクニック、コーヒーとココア

 

「えー、僕は松山ケンイチ蒼井優が主演の、人のセックスを笑うなを題材にしたいと思います。

僕は今映画館でアルバイトをしているんですが、そのバイトの面接の時に「好きな映画はなんですか?」という質問があったので、素直に「人のセックスを笑うなです」と答え、改まった場所で「セックス」という単語を言うことになってしまい、終始動揺したまま面接を終えた、という事がありました。。。えーと、

この映画の舞台は地方の美術学校で、19歳の青年と39歳の女性との恋愛をえがいています。その中に、子供とか大人とかってなんなのかな、という要素が含まれているので、その表現としてのメディアを紹介します。

 

【シーン1】

主人公の松山ケンイチ(みるめ君)と蒼井優(えんちゃん)は大学の同級生で親しい友人同士ですが、えんちゃんはみるめ君に片思いをしています。そこへ以前、偶然出会った永作博美(ゆりちゃん)が、新任の講師として学校に来たのを機に、みるめ君はゆりちゃんにひかれて行きます。

ゆりちゃんと学校で初めて会うシーンです。

(映像:1分22秒)

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ここでは、タバコ(大人)とジュースのピクニック(子供)とが分けられ、さらに、偶然再会した二人が「違う場所」にいる、という予兆も現しています。

 

【シーン2】

ある日、えんちゃんは、みるめ君とゆりちゃんが一緒に帰っているところをみかけてしまったことで、二人の関係を何となく感じ取り、ひどく落ち込んでしまいます。バイト中もまったくやる気がでません。ちなみに、えんちゃんのバイト先は映画館です。

すると突然バイト中居眠りをしていた、えんちゃんのもとへ、ふらっとゆりちゃんが現れ、えんちゃんをお茶に誘います。

(映像:44秒)

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寝ているえんちゃんの顔に「どーん」

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ゆり「ココアなんて甘いじゃん」

えん「甘いのがココアです」

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えん「コーヒー飲むと眠れなくなっちゃうんで」

ゆり「さっきグーグーねてたじゃん」

 

ここでは、コーヒー(大人)とココア(子供)とで、お互いを少し否定したり、反論したりするやりとりがあるものの、そのやりとりに子供みたいな大人と大人になろうとする子供とで、それぞれに主張があることも現していると思います。

 

以上です。

ちなみに僕はコーヒーもココアも好きです。

ありがとうございました。」

 

 

でもこれ、5分でできるかな?

以前「アイデン&ティティ」で本番をやったときは13分くらいかかってしまいました。

時間オーバーしまくりだったのも落ち込んだ原因でした。

 

 

 

 

おしまい